いとめづらし

漫画アニメの備忘録等をたまに書きます。

僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた

 

僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた

僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた

 

 

依存性があるのはドラッグや酒・タバコだけじゃない。ある種の行動にも人間は依存してしまう(このことを"行動嗜癖"と呼ぶ)んだよ、それを利用したサービスやビジネスはいっぱいあるよ、という本。

 

序盤は原始的なドラッグ依存症の仕組みや社会実験から始まり、ネトゲ中毒患者の話につながり、人を中毒にしてしまうゲームやアプリ、サービスの仕組みや原理について述べるというのが大まかな流れ。

……そう、ここまでで大筋終わり。

 

対策載ってねぇ!?

 

いやこれもある種しょうがない所があって、行動嗜癖自体が新しめな学問のためいまいちエビデンスが足りてないのかな、という印象を受けた。(素人目)

様々な人が様々な実験をした結果を色々と並べていて面白いは面白いが、これどこまで信用していいんだろう? とも思ってしまう(特に前回の本を読んだ後だと)。

itome-tsuru.hatenablog.com

 

なんなら最後の方には「人間を夢中にしてしまうゲームの仕組みを利用して、良い習慣を身に付けたり効果的な学習をしよう(=ゲーミフィケーション」みたいなことが書いてある。

どうやら依存症を完全に、きっぱり断つ方法というのは確立されていないらしい。当たり前か。

 

ただ、様々な「依存させる」テクニックを紹介してくれてるのは素直に興味深い。

ビギナーズラックを与える、予測不能なフィードバックを与える(ガチャ)、細かく目標を達成させる、長期的な記録を継続させたくする、やめることでの損を感じさせる、もうちょっとでクリアできそうなハードルを与え続ける……ソシャゲの作り方講座か???

「自分もこれにはまってるな~」みたいなのが絶対あると思うので、自分を振り返りながら読むと面白いと思う(あまり深く反省しすぎると面白くないかもしれない)。

 

 

ま、一番問題があるとすれば……

 

 

ソシャゲの周回しながらこの本読んでたことですかね。